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いよいよ会場を満喫する。
まさかのうっかりミスと、初めてのモッシュを経験。
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ドラゴンドラの乗り場へ到着。チケットをおじさんに見せる。
次から次に空っぽのゴンドラが私のもとへ。
入場ゲートが開いてすぐだったので、乗り場にはまだ全然人がいない。私は1人貸し切り状態だった。
不安定なゴンドラへ乗り込みしばらくすると、だんだんスピードがあがり、ガタガタと大きな音がなって…「うわああああ!」と1人で騒ぐ。
視界が明るくなり辺りがシンとなった。
その瞬間涙が出ていた。
「わ〜フジロック最高かよ〜」と言いながら。
これから足を運ぶ予定の会場がところどころ上から見渡せた。とにかく広い。あれがアンフェアグランドか。
思っていたより長い時間、ゴンドラに乗っていた。実際に乗って見ないと会場マップでは分からない、ドラゴンドラのスケールだった。
頂上には展望台が。風と、ミストのような雨が気持ちよくて、周りの目も気にせず1人で登ってしばらくたそがれる。
そこから見た湖?のある景色が本当に忘れられない。来年また入場して一番に見たい風景です。
帰りのゴンドラも1人で貸し切り。
携帯から音楽を流して、歌いながら会場へと戻る。
次に向かったのはオアシスを通り、グリーンステージ。そしてホワイトステージへ。
とりあえず最奥地のアンフェアまで行きたいが、この辺りで迷子になった。方向感覚がない。みんな紙の地図(タイムテーブル)持ってるけどどこで貰えるんだろう。
とりあえず行けるだけ奥に行こう、とアバロンへ向かう。
しかし、通路だらけで歩いている場所がよく分からない。
迷子だ。やはり地図がほしい。まさかこれ、入場ゲートにあるとか。
確か、新ルートのボードウォークを歩いて戻ってきた私。
流れに逆らいながら、入場ゲートに戻ってタイムテーブルを入手。みんなからの視線がやや痛い。時間の無駄遣いをしてしまったなと落ち込む。
グリーンステージへ戻ると何かやってる様子。(eastern youth)このガシャガシャ感はとても好きだけれども、私は洋楽じゃないとリミッターが外れないのである。ごめんね。
そのまま象印ブースで水筒を買って無料のほうじ茶を入れてもらう。ここで実家にいる弟に手紙も出した。いつか一緒に行きたい。家族全員で行けたらそれは最高だろうな。
ノンストップで歩き回ったので、しばらくところ天国で涼む。
水が冷たくて気持ちよくて、ずっとここに居たくなる。
お父さんと一緒に川に入って遊ぶ子供たち。
パンツ一枚で頭からつま先まで全身川につかるおっさんを見守る、フジロッカーのみんな。
心があったかくなる。私が大好きな場所になった。
もう少しで目的のライブが始まるので早めにホワイトステージへ向かう。
演奏していたのは、コロンビアから来たrancho aparteというバンド。
すごくいい。身体が自然に動く。そしてメンバーのキャラクターが面白い。
気付いたらたくさん人が集まっていた。それぞれ好きに踊っている。ああ、楽しい。これが音楽フェスだ。フェスっぽくなってきた。
賑やかなステージが終わり、バッチリ最前列をゲットした…と思った。
いきなり隣にいたファンらしき女性がステージに向かって「キャーーー!」と声を出す。視線の先を見ると、ステージに居たのは…
誰?
しばらく考えて、念のため隣のお兄さんに聞いてみた。「あ、それは隣のステージだよ!」
まじかよ!!!
お兄さんにお礼を言ってダッシュでホワイトステージへ。私は違うステージ(ヘブン)に前乗りしていた。地図すら読めないバカか。
たくさんのフジロッカーの間を忍者のようにするりとすり抜けダッシュして、汗だくでなんとか開始前に滑り込んだ。意地でも見たいバンドだったから。
残念ながら、最前列ではないけれど。
そして始まったのがstarcrawler。
身体がどんどんリズムに乗って、しまいには隣にいたお姉さんとお互い身体をぶつけ合いながら最高に暴れた。全身で。もちろん、その間に隙間が空けばどんどん前に行った。
普段は気にしいだけど、正直もう周りの目なんて気にならない。
そんな中、法被を着たヘンリーが何度も何度も客席に近づいてくれて嬉しかった。ファンサービスもすごい。
盛り上がってきてメンバーが好きに暴れ始める。突然ここで人生初モッシュ。何があったのかと初めは驚いた。揉みくちゃだし押し潰されまくりだけど、なんか楽しい。
結構前の方に居たおかげでヘンリーの腰にタッチ出来た。
今日がまだ半分も終わってないのに、色々と一生の思い出ができた。
(③へつづく)